7月に入り、日本百名山のひとつ、富士山の山開きのニュースが流れていましたね。
山の数え方は、一座二座と呼ばれることが多いかも。もともと、「山は神様が座られている場所」という考えからくるそうです。
四国にも日本百名山に選ばれている山が二座。西日本最高峰の石鎚山(1,982m)、そして次に高いのが剣山(1,955m)。
それらの山には及びませんが、日本三百名山に入るのが石鎚山系の瓶ヶ森。
石鎚山を望みつつ、一面に広がる緑の笹原と青い空。そして、濃く深い山々とのコントラストが見事です。
最低限の準備は必要ですが、気軽に登れるのがこの山の魅力ではないでしょうか?本格的な夏山シーズンが始まる前に瓶ヶ森の景色をお届けします。
「山登りを始めてみたい!」と思っている方の参考になれば幸いです。
アクセス
瓶ヶ森へは、石鎚山スカイラインの土小屋経由でも来られます。
今回は、寒風山トンネル横→UFOライン→瓶ヶ森。道はもちろん、くねくね山道。
寒風山登山口
寒風山登山口付近に到着。手前にも臨時駐車場がありました。
右の建物がトイレ。トイレ用駐車場以外、この右側にも駐車場があります。
こちら、寒風山登山口。見るからに急登です。
UFOライン
冬期は閉鎖されるゲート。ここを通って、UFOラインへ向かいます。
隧道、いわゆるトンネルがあるのも瓶ヶ森ならではの感ですね。
左の山は、『自念子ノ頭』。晴れていたら、ここはいかにもUFOラインなのにちょっと惜しい。
帰りに見た、東黒森登山口。青空に緑が映えていました。
そろそろ、瓶ヶ森に到着です。
瓶ヶ森
駐車場
ここは登山口へ続く第一駐車場。第二駐車場もすぐ近くにあり、両方合わせるとかなりの台数停められそう。
登山しなくても、ここで山を眺めながらのんびりしてもいいですね。
道中、あちこちにアザミが咲いています。笹をかきわける場所も少しあるため、長いパンツ&手袋に助けられました。
トイレ
道路横の登山口前にトイレがあり、トイレットペーパーは用意されていました。外の水が出なかったため、アルコールティッシュがあれば安心です。
すぐ前にベンチ&テーブルもあります。
山頂(女山)へは、男山経由でも避難小屋経由でも到着可。
登山口から男山
右の道を上がっていくと、すぐ分岐の標識が出てきます。
右側の男山経由で女山へ。
男山へは、ずっと上りが続きます。
UFOラインを眺めつつ、水分補給でひと息入れて。
この白骨樹も瓶ヶ森らしい景色ですね。
足元は、石がゴロゴロしているので気をつけましょう。
岩場はここだけ。足をかける場所やロープもあるので、上りやすいです。
男山到着。
時間と体力さえあれば、山から山へと縦走してみたくなる景色!
水分補給をして女山を目指します。
そうそう。入口でYAMAP起動していました!ここまで23分。
男山から女山
目の前にすぐ見えているのが、女山。
雲の合間に、石鎚山。手前の笹原を『氷見ニ千石原』と呼んでいます。
石鎚山から右に見えるのは、今治かな?
七月なので、くもりでも蒸し暑い。女山までもう一息!
実は、登山を始めた15年ほど前。小雨の中、この道を走ってくる人に会い、『トレイルラン』というものを初めて知ったのが瓶ヶ森でした。
後ろを振り返れば、遠くに男山。
女山に到着!
西条方面かな?意外と海が近くに感じます。
YAMAPを確認すると、登山口からここまで約40分。
山頂は風が強く、片手で持つにはずっしり重く。今度は、青空の日に来ようと思います!
女山から避難小屋
雨具を忘れていたため、石鎚山を見ながらすぐに下山開始。
石がゴロゴロ。下りこそ気を抜かず、小さく一歩一歩進みます。
東之川との分岐。避難小屋からすぐでした。
小屋周辺には分岐や踏みあとがいくつか。標識もありますが、YAMAPがあるので道を間違えずに済みます。
避難小屋前にはバイオトイレもあるので、安心して登山できますね。
こちら、瓶ヶ森避難小屋。
こじんまりとして、清潔感あり。登山者の方もきれいに使っているのでしょう。
管理してくれる方がいるからこそ、安心して登山ができるというもの。ありがたいですね。
せっかくなので、ここでおにぎりを頂いてちょっと休憩。思った以上に水分を消費しており、道中は喉越しのいいパウチタイプのゼリーが重宝しました!
ひんやりとした山水。くもりでも蒸し暑く、顔をじゃぶじゃぶ洗ってスッキリ!
避難小屋から登山口へ
白石小屋方面の分岐。
こちらにもわかりやすい踏みあと。
今回は行きませんでしたが、
瓶つぼは水も澄んでいて、とてもきれいですよ。
名残惜しいですが、石鎚山にサヨナラして帰ります。
最初の分岐地点に到着。
今回、YAMAPの標準タイムとほぼ同じくらいでした。(終了時の外気温:33℃)
キャンプ場について
実は、私の長年の夢のひとつ。こちらのキャンプ場でのテント泊!
「涼しい秋に来よう」と確認に行ったところ、
あれ、道がない??
前は簡単に見つけられたキャンプ場への道が見つかりません。というか、行けない感じ?
しかも、どこの標識を見ても塗りつぶされており、ふしぎに思いながら帰宅。
女山から下る際にもテント場あとが見えるのに、なぜだろう??
あのテント場からの夕日。「今年の秋こそ!」と楽しみにしていたので、管理機関に確認してみることに。
おそらく、同じように思われた方&すでに問い合わせした方もいらっしゃると思います。回答を簡単にまとめると、以下になります。
もともと野営場としてあったが、笹を自然の形に戻すために廃止。
女山から下る際にも、何ヶ所かで上の看板を見かけます。
この一帯は国定公園であり、園地内キャンプ・オートキャンプ禁止の看板が以前から立っていました。富士山ではないですが、昨今の事情を考えると自然を保護するために必要なのでしょう。
他の野営場(無料キャンプ場)が閉鎖されることがないよう、自然にも配慮しつつ、きれいに使っていこうと思いました。
まとめ:気軽に山を楽しめる
登山口からぐるっと歩いて、約1時間半。
気軽に登山気分を味わえ、四国らしい笹の稜線を楽しめるのが瓶ヶ森。
男山からUFOラインが見えるかと思えば、石鎚山の下に広がる笹景色。女山へ行けば圧倒的に空も近く、視線をずらせば瀬戸内海。帰り道には澄みきった瓶つぼも楽しめます。
また、山から山へと縦走できるのも瓶ヶ森を含めた石鎚山系の魅力ではないでしょうか?
今回は、本格的な夏山シーズンが始まる前に瓶ヶ森の景色をお届けしました。
「山登りを始めてみたい!」と思っている方の参考になれば幸いです。